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  私服でした/写真で
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 No.070205153618258313.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1    07/02/11(Sun) 01:08   by  野崎泰志 [変更] [削除]
【 Re17: 個人参加?R.16中の記憶違いを訂正します 】への返信

 UNMINの特別代表マーチンさんが、カイラリでの武器管理の進捗を視察している写真を見ました。アテンドしているウイルヘルム将軍という方は、なるほど私服で、UNの文字がある水色のキャップとチョッキを着ています。非武装で拳銃も持ってない。これはやっぱりPKOではないし、ましてやPKFではない。
 随行している退役ゴルカ兵とおぼしき精悍な人たちも、これはまったくの普段着。ゴルカ兵は、UNのメンバーが全員到着するまでのつなぎ要員です。
 整列している人民解放軍の中には何人もの女性兵士が写っています。

 自衛官の個人派遣は、PKFも人道支援も選挙管理もできることになっています。ただし、PKFの場合は事務総長からの要請。後者は、当該地域の選挙などを司る組織(今回はUNMIN)からの要請です。UNMINが決議される前から要請があったようですから、直接事務総長からなのでしょう。いわゆるPKO/PKFではないけれども、軍事技術がらみだからソフトPKOとして派遣要請を事務総長が行ったという、新規のスタイルかもしれません。事例は他にも過去にあるのでしょうが、バン事務総長はこれを新しい独立のカテゴリーにしたがっています。38度線のあんなに厳しく長期にわたる停戦監視のあり方に、疑問を持っておられるのかもしれません。

 こうした包括的政治ミッションの中のひとつに軍事ミッションを閉じ込め、かつ非武装で私服でなどというのは、アメリカのボルトン氏などには、苦々しく思えるのだと思います。私は、このスタイル自体は、全体としてシビリアンコントロールが優先されているので、良いことだと思います。K.Fさんがおっしゃるように、ネパールの知恵だったのでしょう。

 ただ、谷川さんもおっしゃるように、これは、軍と民の境界をあいまいにすることでもあります。イラクに自衛隊が派遣された時に、世界の多くのNGOは驚きをもって受け止めたのですが、それは、軍隊が人道支援を掲げて紛争地に行くということがナンセンスだったからです。それは形容矛盾というばかりでなく、ミッションとして羊頭狗肉であり、あってはいけない姿なのです。最も厳しい批判をした国境なき医師団(だったと思います)は、そのこと自体で国際法違反であると非難しました。このようなことがあるから、日本のPKO法でも、部隊としては人道支援や選挙管理はできないことになっています。イラクの自衛隊は人道支援の予算もなく、外務省の特段の計らいで無償資金を使えるようにしてもらって、あの活動をやりました。制度としても羊頭狗肉そのものなのです。

 もっとも大きな矛盾は、事務総長がこうした形で軍隊の影を薄くしていくことで平和構築を達成しようとしているのに対し、そしてネパール政府がそれを望んでいるにも関わらず、日本の政権および防衛省は、これを良い機会にして、軍隊としての存在感を内外に示そうとしているところにあります。井の中の蛙が井戸を飛び出そうとする時に空威張りをするような、笑えない時代錯誤でしょう。