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  裁判は小説よりも奇なり
[返信]
 No.070211023202050380.1.1.1.1.1.1    07/02/15(Thu) 01:46   by  西荻のトリケラトプス [変更] [削除]
【 Re5: 憂鬱なる訪問 】への返信


> 事実は小説よりも奇なり。
 
 更に奇なるお話。(世のかよわき男性陣のために)

 ××弁にはその後数回あった。そのうち私はまた長期滞在でネパールとなった。そして、大使館宛に離婚訴訟が正式に起こされた書状がついたのである。
 これにはまいった。第一回の公判の期日のころは、1年のうちで超多忙な時期だった。だいたいこういう一方的な訴訟にも納得できない。
 そこで熟慮の上、作戦を立てた。
 公判に出廷しなければ、文字通り欠席裁判で原告の主旨通りに進んでしまう。裁判が不当だと欠席すれば、法廷侮辱罪になる。こちらも弁護人を立てれば本格的な訴訟に発展する。
 で、裁判長宛に、仕事が多忙で出廷できない理由を事細かに書いて期日を変更してくれるよう上申書を送った。会わせて、××弁にも手紙を書いて、何とか原告との間に仲介の労をとってくれと頼んだ。そして、原告に10枚くらいの長い手紙を書いて、それを××弁に託した。
 原告宛の手紙は、そもそも離婚は身勝手である、調停が続いているのに本訴というのも行き過ぎである、当事者同士の話し合いに戻るべきである、というもの。
 しかし、一旦期日が入った裁判は中止にはならないそうで、第一回公判が開かれると××弁が言ってきた。やむなし。公判は進んでしまう。第二回公判の期日が入れば、どんどん進んでしまう。敗訴を覚悟した。
 そして第一回公判は開かれ、形通り進んだのだが、異例なことに、××弁が裁判長に、実は偶然ながら被告は友人であり、かくかくの申し出があったので、被告の原告宛の書簡を読み上げたいとの申し出をし、これが許可になった。
 ××弁は、被告から原告宛の10枚もの長い私信を法廷で朗読し始めた。
 「身に覚えのない理由で一方的に離婚訴訟。私本人も悲しんでいるが、私の両親にとっても心痛むことである。あの戦争でひどい目にあい、かろうじて戦後を生き延びて苦労して子どもたちを育て、孫にもめぐまれて人生の晩年にようやく幸せというものを実感している矢先、このような事態となって、ひどく心を痛め悲しんでいる。私としても申し訳ないことである。・・・・」
 というようなくだりで、何と、あろうことか、原告が公判廷で、泣きだしてしまった。
 で、最後に裁判長は原告とその弁護人に諭し、次回期日を入れないので、当事者同士の和解を進めるように、ということで裁判は終わってしまったのである。平成の大岡裁きとでも言うのだろうか。

 その後は、一時帰国の時に××弁も含めて話しあい、和解して協議離婚とあいなった。私が一円も慰謝料を払わなかったのは言うまでもない。××弁は私の弁護士ではないからこれも一円も払ってない。子どもたちのことは、その後も二人で扶養し、私は時間さえあれば保護者会や運動会には必ず参加した。

 こういうようなことを書いていたら、今の妻がめざとく見つけ、「回顧録書いてんの?」と突っ込みを入れて来た。関西人はこれだからデリカシーに欠けるのだ。いや、あの、その、縁あって、ネパールに来るそうだから、心の整頓・・・。
 いや、ひょっとして、「私の時はそうはいかないわよ」というシグナルか。熟年離婚を企画しておられるのかも知れぬ。うーん、これはまた、今から対策を立てねばならぬ。情に竿させば流される、知に働けば角が立つ、ネパールを理由(わけ)にすれば離婚難民にされる。とかくこの世は生きにくい。
 世のかよわき男性陣よ、団結せよ。濡れ落ち葉で捨てられる前に、作戦会議を持とう。捨てられたら、最後は、ネパールあたりについのすみかでも建てて、老人ホームにしよう。ヒマラヤは待ってるぞ。あーあ、何か力が入らんなあ。THE END