count: 50951                

日本国の法律を侵す内容、公序良俗に反する内容を含むものに関しては、連絡無しに削除する場合がありますので御了承下さい。
Since2006/06/09 Last update 2006/06/09 by nakamura
  新規投稿  |  最新に更新  |  全体表示  |  検索  |  ナマステボードTop  |  JN-NET TOP は画像付き  

  Re7: メディアの沈黙 2月20日の新聞より
[返信]
 No.070218111905033151.1.1.1.1.1.2.1    07/02/22(Thu) 02:22   by  野崎泰志 [変更] [削除]
【 Re6: メディアの沈黙 2月20日の新聞より 】への返信

産経新聞は「武装解除」という言葉を使いませんでした。また、監視されるのが両者であることもはっきりさせています。「旧反政府組織」というのも正確です。このあたり、産経が高得点。

派遣される自衛官はネパール政府と旧反政府組織「共産党毛沢東主義派(マオイスト)」に停戦合意を守らせるため、国軍兵舎やマオイスト・キャンプで武器や兵士の監視を行う。
(2007/02/20 20:37)

 朝日新聞は、デジタル版では短くなって消えていましたが、紙版では、後半で、「非武装で制服も着用しない」、という言葉がありました。ここは朝日が高得点。

 共通しているのは、「PKO」法に基づきという文言で、もはやどのメディアもPKOではないとは言わなくなっています。国連がPKOではないと明言しているのに、自衛隊を出す国内法はこれしかないから強引に拡大解釈したままなのでしょう。
 地雷撤去などを行っている元自衛官のNGOがあるので、国連は退役軍人でも良いと言っているのだから、そういうOBを外務省派遣で出せば、法的には問題ないはずです。それを選ばなかったのではなくて、初めから自衛隊を出すことが自己目的化されていたのが、これで分かります。

 政策の内在的論理としてはイラク自衛隊派兵と同じです。「自衛隊が行くところは戦場ではない。(実際は戦場)」=「自衛隊が出るのだからPKOなのだ。(実際はPKOではない)」と。憲法違反どころか、国民に対する「偽計」であるし、「陰謀」です。

 読売新聞が「国連ネパール政治支援団」と完全な翻訳を使っています。ここは読売が高得点。
 United Nations Political Mission in Nepalを「UNMIN」と略してしまったので「政治」が日本語で多くは抜けています。
 記者クラブの悪弊で、こういう国際的な問題を孕む記事を、外報部や外信部ではなく、政治部記者や防衛省担当記者が、よく調べもしないで言われるままに書くから、こういうことが起きます。

 赤旗が、「武装解除」という言葉をまだ使っていたのは、お愛嬌なのでしょうか。90年民主革命の時は、ネパールまで特派員を張り付けて精力的に報道していたものですが。

 多くのメディアがもはや、国民の知る権利を守るものではなく、政治権力のプロパガンダしか流していない時代に、私達は生きています。改悪された自衛隊法によって、軍事情報はこれから更に秘匿されるでしょう。今回のネパール自衛隊派遣問題の顛末は、メディアも総動員されたそうした論理構成を明解に示しているのです。

 さて、私の反撃はここからです。

 最初の本体業務だ、PKOだ、と意気込んだ安部政権、そして新生防衛省は、その第一歩のネパールへの派遣で、ものの見事に「武装解除」されました。非武装で制服も着用しないのですから。防衛省、とりわけ制服組にしてみれば、途中でやめるチャンスはあった。しかし、安部政権のあのなりふり構わない勢いは、それを振り切ったのでしょう。
 本気でPKOのつもりでも、実態としてPKOではない。イラク派兵の時は、本気では戦場のつもりで、しかも実態も戦場だった。しかし、今度は本当にPKOではない。「必要最小限の武器使用」すらないですからPKOの基本的要件を構成していない。ここをごまかすと、一番の当事者(最前線の自衛官)の立つ瀬がなくなるのです。このあいまいさが、現場での危険を呼び、組織の退廃を生みます。
 悪しき政治が、国防という公共財を腐敗と汚泥と不名誉の世界に突き落としていくのです。これは、勇み足のシビリアンコントロールであって、まじめな自衛官(いるとして。いると思います。)にとって、こういう最高司令官の首相が尊敬に値しなくなるのは、時間の問題でしょう。
 安部政権は、こうして内部からも徐々に「裸の王様」化しつつあるのだと観測しています。
 近頃の大学を援用すれば、閣議(授業)で「私語禁止」、「閣僚(学生)は首相(教授)に敬意を払え」など、外野から言われるようじゃ、だめだね、もう。