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  村の中の宿営地
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 No.070329143848196689    07/03/29(Thu) 14:38   by  tanigawa [変更] [削除]
3月27日に実地調査を行ったマオイスト○○宿営地(cantonment)は、J村の中にある。

1.豊かで平和な村
J村は、タライ平野の北端、山裾の谷間にあり、道路はほぼ完備、平均よりかなり豊かそうに見えた。宿営地は村をはさんだ両側の山の傾斜地に数箇所に分散して設営されていた。村の続きといったほうが正確だ。

私が訪問した旅団長のいる地区は、村のバス停のすぐそば、民家の向かい隣だ。宿営地の前の立派な道路を村人が行きかい、奥にも村やホテルがあるので、バスも20〜30分おきに通っていた。ネパールのごくありふれた、のどかで平和な村。そこに突如、マオイスト軍の宿営地が建設されたのだ。

2.軍民雑居
軍の駐屯地、宿営地というと、日本の自衛隊でもそうだが、非軍事の民間地域とは塀や有刺鉄線で区切られているものだが(軍民峻別の原則)、J村宿営地にはそんな区別はない。PLA兵士は村に出入りし、ゲームをやったり、ぶらぶらしたりしている。軍民雑居に近い状況だ。

3.村民との軋轢
PLA宿営地はかなり広いが、この土地が誰のものだったか、そういう微妙な点は尋ねなかったが(調べればすぐわかる)、訪問したときも宿営地内の大木をPLA兵が切り倒しているところであり、誰の所有地であれ、これだけの規模だと問題になる。見た限りでは、村人が宿営地内に入っている様子はなかった。つまり、PLA兵は村に出入りしているが、村人は宿営地内の土地の利用はできなくなっているということだ。

4.ビニール小屋の6千人
それにしても、宿営地の環境はひどい。これは決してPLAの名誉を汚すために言うのではなく、見たことをそのまま表現するに過ぎないが、これはcantonmentでも駐屯地でもなく、難民キャンプである。紛争地から命からがら逃げてきた人々が、ほとんど何の施設もないところでビニールの切れ端をかき集め、露営している、そんな感じだ。

旅団長は、飲み水さえ満足にないといっていた。付近は谷間の低地であり、水は豊かなところだが、それでもこれだけの規模になると、宿営地の生活用水の確保は難しいのだろう。電気は無論ない。

宿舎は、旅団長室を含め、はっきり言って、掘っ立て小屋だ。カトマンズの河川敷スラムよりもひどいかもしれない。ちょっとした風雨にも耐えられそうにない。自衛隊の快適なテントなど、夢のまた夢だ。

付近ではすでに蚊が大発生している。私もあちこち咬まれた。薬の利かないマラリヤも報告されている。もしこの新種マラリヤが広まれば、ネパールだけでなく世界的な大問題になる。旅客機で日本にもすぐ入国するから、そんなことになれば日本自身の問題ともなる。

制憲議会選挙の6月実施は難しそうだ。雨季をどうやって乗り切るのか? ここだけで、青年男女6千人! 食料、保健、停戦による無為---問題の深刻さに圧倒される思いだ。

5.金満飽食帝国主義の大海の中で
宿営地の青年男女6千人---おいしいものを食べ、美しく着飾り、恋もしたい。そのPLA6千人の目の前で、村人たちがコーラを飲み、女の子をからかい、テレビの先進国虚栄番組を楽しんでいる。

コーラ帝国主義、CNN帝国主義、スズキ帝国主義、そしてピカピカ新車で聖なる牛を蹴散らし我が物顔で走り回る国連(UN)帝国主義・・・・。こんな状況で、毛沢東思想がPLA青年男女の頭や腹を満たすわけがない。たとえ帝国主義の大海に沈む人々が多数いるとしても、快楽への幻想を与えてくれるのは資本主義以前の毛沢東思想ではなく、隣のテレビ(のなかの先進虚栄文化)であり、スズキ車なのだ。

飢えた被抑圧人民の大海ではなく、金満飽食帝国主義の幻想の大海の中で、3万5千もの青年男女は、これから先どうするつもりだろうか。