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Since2006/06/09 Last update 2006/06/09 by nakamura
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軍より民の支援を!
tanigawa 07/04/01(Sun) 13:29
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不安定な釣合
藤本亜弓 07/04/02(Mon) 10:08
軍より民の支援を!
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No.070401132909569789
07/04/01(Sun) 13:29
by tanigawa
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この10日間ほどの無計画,非科学的,局地的見聞から個人的に分かったことは,ネパール平和構築には,軍人派遣は無用であるばかりか,緊張を高め,悪影響は免れないと言うことだ。6人の陸自隊員に出来ることは日本の国威発揚,目先の国益増進以外には何もないといってよい。
1.政府=陸自の合理性
日本政府は,そんなことは百も承知で陸自隊員派遣を実施したのだから,それはそれで合理的である。
問題は,マスコミや,自衛隊応援団が,その真の派遣目的を故意に隠し,陸自派遣を美談化して伝え,世論操作に加担していることだ。
2.現地取材を!
日本マスコミには,是非ネパールに来て紛争の実情をじっくり調査し,報道して欲しい。
ど素人の一私人の私でさえ,何の通告もせず,ぶらりと出かけ,人民解放軍宿営地(cantonment)の中心地まで入り,旅団長の話しを聞くことが出来た。ジャーナリストであれば,宿営地訪問など造作もないことだし,私の雑談とは違い,有意義な取材が出来るにちがいない。ただし,大金をかけ,偉いさんに仲介させ,ピカピカ新車で乗りつけたら,聞けることも聞けず,見るものも見えなくなる。科学的近代戦争ではないのだから,まず現地に行って紛争地の生活を直に見ることだ。
そうすれば,こんな紛争の解決のために自衛隊など送っても,どうにもならないことは,たちどころに直観される。
ジャーナリスト諸氏には,UNMINや自衛隊の後ろにくっつき,ピカピカ新車に乗って取材にくるのではなく(そんなことをすれば貝は固く蓋を閉じてしまう),自己責任の下に現地をそっと訪れ,内実をあるがままに見て,プロのジャーナリストとして現実をリアルに報道して欲しい。
3.心優しいマオイスト
マオイストも,国軍,警察に劣らず残虐行為,人権侵害を数多く行ってきた。証拠さえあれば,国内法はもとより,国際人道法でも処罰されるケースが多々ある。
しかし,彼らは無法者ではなく,彼らなりの規律はきちんと守っている。3万余もの青年男女があんな惨めな掘っ建て小屋での生活に耐えていること一つをとっても,彼らの優しさに涙せざるを得ない。
マオイストは,そして他の大部分のネパールの人々は,彼らなりの規律を守ることが出来る人々であり,ネパール社会の基本秩序はまだ維持されている。ネパールは,社会秩序が破壊され人間性そのものが崩壊してしまっている他の多くの紛争途上国とは決定的に異なっている。ネパールの人々の勇敢さと心やさしさは,まだまだ健在だ。人間性が崩壊し,裸の暴力たる軍隊で威嚇し押さえつけなければならないような,本物の破綻国家ではないのだ。ネパール社会はまだ健在であり,だからこそ暴力集団としての陸自派遣は不要なのだ。
4.飾りとしてのマオイズム
マオイストそのものについていうと,毛沢東思想は彼らにとっては単なるスローガン,飾りであり,内面化されたイデオロギーではない。
もともと毛沢東思想は,思想としては三流であり,内面化に耐えるほどのスゴさはない。しかし,だからこそ,スローガンとしては使いやすく,便利に利用されているのだ(本家中国の見事な二重基準を見よ)。
5.マオイストのエートスは?
それでは,何によって彼らは結集し,闘ってきたのか? それはもちろんマオイストの偉いさん取材や科学的調査だけでは分かるものではない。どうでもよい三流思想マオイズムの表層の下にあって,ネパール・マオイスト諸氏を団結させ闘わせているものは何か? これは,換言すれば,彼らのエートスは何かということである。このエートスの把握には,歴史と文化を深く掘り下げ,彼らの行動の「意味を理解する」努力が不可欠である。
今のところ,彼らの行動のエートスは,よく分からない。表層にマオイズムがあることは自明だが,その飾りの下のエートスは謎だ。
6.文化無視介入の危険性
人々の行動のエートスを無視してアメリカはイラク戦争を始め,いまその報いを受けている。ネパールは小国だが,政治の深層は不可解であり,それを探る努力をせず,乱暴に軍隊派遣などすると,泥沼にはまるおそれがある。
陸自派遣が日本国益のためであることは,ネパールでは見透かされている。見え見えだ。日本国民はだませても,軍人派遣という屈辱を受けるネパール人民の目はごまかせない。
ネパール支援は,非軍事的であれ,文化への配慮は欠かせない。軍人派遣ともなると,それはもろの暴力介入であり,最後の最終手段であるべきだ。
ネパールは,素人の丸裸の私ですら,のこのこと人民解放軍宿営地に入れるほど社会的規律,軍事的規律は保たれている。ネパール社会はまだ壊れてはいない。ネパール社会のエートスは健在だ。
そんなところに軍人を派遣する必要はないし,また,そのエートスが何かも分からないまま,軍人を派遣することは危険だ。陸自派遣は止めた方がよい。止めるべきだ。