count: 54323                

日本国の法律を侵す内容、公序良俗に反する内容を含むものに関しては、連絡無しに削除する場合がありますので御了承下さい。
Since2006/06/09 Last update 2006/06/09 by nakamura
  新規投稿  |  最新に更新  |  全体表示  |  検索  |  ナマステボードTop  |  JN-NET TOP は画像付き  

  ネパール派兵,毎日のクールな分析
[Web] [返信]
 No.070505104033104091    07/05/05(Sat) 10:40   by  tanigawa [変更] [削除]
朝日新聞の時流迎合軍拡社説に憤慨し,多少はマシな議論はないかと探してみたら,毎日新聞「特集:日本国憲法施行60年 自衛隊海外派遣,15年を振り返る」(5月3日付)を見つけた。

朝日のように進歩派を気取ると,平和貢献が戦争貢献とも知らず,派兵を煽ることになる。これに対し,毎日は,いわば「誉め殺し」でネパール派兵の問題点を摘出している。大人の評論だ。

「進化するPKO――ネパールへ,初の個人派遣」

この小見出しが秀逸。これぞ「誉め殺し」。記事は,まず「国連ネパール政治派遣団」と,正確にUNMINを和訳する。(他社はたいてい「政治」を落としている。)そして,そこへの自衛隊派遣が日本政府にとっていかに重要かをクールに分析する。要点を紹介しよう。

自衛隊ネパール派遣団は,海外派遣の記念すべき20回目。「といっても,隊長の石橋克伸・2等陸佐らわずか6人。それでもPKO協力法に基づくれっきとした自衛隊派遣だ。それどころか,これは今後の自衛隊PKOに新たな可能性を開く試みでもある。」パンチが利いている。「れっきとした」,そう,そうなのだ!

政府は本気だ。石橋2佐はカンボジア停戦監視の経験者,他の隊員も東ティモールやイラクで経験を積んだベテラン。その彼らが「個人の資格で非武装ながら国連軍事監視要員の任務に就く。」

----------------------
今回の実績が、いずれ武装した自衛隊部隊の軍事監視業務につながるかもしれない。あるいは武装した個人が世界各地のPKOへ同時に多数派遣される可能性に道を開くかもしれない。ネパール派遣には、将来の新たな展開をにらんだテストの意味もある。

 自衛隊海外派遣は、こうして絶えず「個人か集団か」「武装か非武装か」「戦闘状態に限りなく近いか遠いか」といった憲法の限界を慎重に瀬踏みしながら、活動範囲をじりじりと拡大してきた。防衛省幹部は「世界の自衛隊」に成長した今日の姿を「多くの現場を踏んできた成果だ」と胸を張る。
           (毎日新聞,2007.5.3)
----------------------

これぞ「誉め殺し」。「誉め誉め」で行け行けドンドンの朝日とは対照的だ。大人の文章だから,露骨にケシカランなどと大人げないことは一言も言ってはいない。むしろ,逆に,現行法では制約が多すぎて,カンボジアでは道路工事中に見つかった地雷の処理に困り,イラクでは宿営地外の活動を限定せざるを得なかったなどと述べ,まるで改憲論のようにさえ見える。が,それは皮相。

「進化するPKO――ネパールへ」。進化,本当か? 頭を冷やして考えて見よ,とそんな皮肉が込められているように思う。