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  格差・紛争・陸自派兵,朝日紙面の二面性
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 No.070812111509346834    07/08/12(Sun) 11:15   by  tanigawa [変更] [削除]
お盆の朝日新聞(8月12日)が面白い。2つの記事を関連づけていると,マル優だったのに残念。

1.途上国の格差拡大
経済面「途上国で格差拡大」。アジア開発銀行報告書の紹介。紙面棒グラフでは,一人あたり支出額の伸びで,中国を別格とすれば,ネパール(1995-2003)の格差拡大が際立つ。富裕層(上位20%)と貧困層(下位20%)を購買力平価で比較しているので,実態に近い(Fig4)。また,ADB報告書にあるジニ係数比較では,ネパールはダントツ。格差拡大のすさまじさがよく分かる(Fig3)。(添付グラフは朝日紙面ではなく,ADB,Inequality in Asia,2007より)

このことは,カトマンズ周辺の豪華マンション乱立を見ると,実感としてよく納得できる。平均的日本人よりも,生活水準は彼らの方がはるかに上だ。

一方,地方を見ると,収入源は出稼ぎくらいしかない。そして,そこに近代化。3月タライで,一家総出の小麦収穫をあざ笑うかのように,コンバインが収穫していくのを見た。まるで絨毯爆撃。悪夢だ。コンバインは地方に目もくらむ格差と,絶望的な失業者を生み出す。
 ●タルーと人食いコンバイン http://nepalreview.spaces.live.com/blog/cns!3E4D69F91C3579D6!583.entry

都市と地方の格差,都市・地方それぞれの地域内格差――これで紛争にならなければ,奇跡だ。

2.退屈をもてあます派兵陸自隊員
このような格差拡大に起因するネパール紛争の解決のため,日本政府は陸自を派兵した。朝日社会面「自衛隊の海外派遣変質」は,その活動を伝えている。

「ネパール中部。林の中に立つ大型テントが、陸上自衛隊2佐の石橋克伸(43)の職場だ。
 政府軍と武装勢力との内戦終結後の3月末,国連の監視要員として派遣された。派遣国が違う3人のメンバーと,武装勢力が暮らすキャンプ地に入り,武器庫を見張る。『悲しいぐらい退屈で,地味な仕事』と笑う。」(朝日,8/12)

朝日記事によれば,石橋2佐は,カンボジアに監視要員として派遣され,地元民から感謝され,引き留められた。

「『こうした活動に力を入れるべきだ』。こんな思いを強くした。」(同上)

朝日の主張は鮮明。自衛隊派兵を誉めたたえ,煽っているのだ。ちょうちん持ち記事。が,ここで朝日は,社会面の記事を思い出すべきだ。ネパール紛争の直接の原因(遠因ではない)は,格差拡大,大量失業だ。統計で「失業」とならないくらい深刻なのだ。それなのに,派兵を煽って何とする。

もともとUNMINは「兵員と武器の管理」の監視が任務。以前にも助言したように,監視カメラをつけ,市ヶ谷の冷房の利いた快適な部屋で,イラム茶でもすすりながら,モニター画面を見ておれば済むことだ。

憲法を無視し,大金を無駄遣いし,「悲しいぐらい退屈」な思いまでして,陸自派兵をつづけることはない。即刻撤兵すべきだ。