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  国王の政治的発言,日本メディアに
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 No.080206101753226625    08/02/06(Wed) 10:17   by  tanigawa [変更] [削除]
2月4日,国王が日本メディアと会見し,7党を非難し,王制の是非は「国民自身が選択すべきだ」と発言した(読売2/6)。

こりゃダメだ。なぜ,国王はこの時期にこんな余計な政治的発言をするのか? 暫定憲法第159条は,「国王は統治に関する権力・権威(authority)を有しない」と明記している。いかなる場合にも憲法に従う。それだけが,21世紀の王制存続を可能とする。

私は,制度としての立憲君主制は残した方がよいと考えているが,現国王は立憲君主の重責には堪えられそうにない。残念ながら。

以下,参考までに,昨年の王制論再掲。

●世俗断念が王制の条件(2006/08/07)

ネパール王制は,いま存亡の瀬戸際にある。シャハ家はもともと地方領主権力の一つにすぎず,国家王家としてはせいぜい2百年ほどの歴史しかない。いわば武家の総代といったところ。日本国の神武天皇にまで遡るらしい万世一系の天皇家とは,そもそも有難味が違う。ビシュヌの化身といったところで,仏陀の化身もいるし,さして神秘性が増すわけでもない。また,アラブのようにアブラがあるわけでもない。そうした単なる武家の総代が国王の地位を維持するには,アラブ王族や日本国天皇の何百倍,何千倍もの努力がいる。

残念なことに,ギャネンドラ国王は,兄王とは対照的に,そのような努力を何もしてこなかった。それだけでなく,王族殺害事件の前後も含め,何事についても現国王はおそらく自分で決断して行動したことはなかったのだろう。(独裁者に見え,私もひょっとしてそうかなと思った時もあったが,そうではなかったようだ。)

不思議でならないのは,この春,反政府デモが拡大し,首都が燃え上がっているというのに,年中行事か占いかでポカラにとどまり,何ら手を打たなかったこと。このとき,あぁ,この国王は権力者ではなく,単なる操り人形だな,という印象を強く持った。

もし私が国王なら,善悪は別にして,おそらく何らかの手を打っていただろう。たとえば,天安門の小平氏に習い,軍を総動員し,中国製特車などで群衆を踏みつぶし蹴散らし,一気に鎮圧してしまう。国家理性に従えないような国王は,マキャベリもいうように,権力者失格だ。そんなことも出来ない国王は,化石化した封建領主にすぎない。

そのような権威もなく権力もなく,おまけに化石燃料もない,化石化した封建領主が,21世紀国家の国王たるには何が必要か?

以前から繰り返し強調しているように,国の象徴に徹する努力をすること。これ以外にない。

ところが,8月4日,土地改革省から議会に提出された報告書によると,王家は3万4千ロパニもの土地を所有しているらしい。いかにも封建領主らしい。他にもホテル,タバコ会社,金地金,現金など膨大な財産をもっている。

これは,国の象徴にはふさわしくない。全部国家に寄進してしまう。早くやらないと,没収となり,悪評だけが残る。

政治権力も,強奪される前に自ら放棄しておれば,今頃は名君とあがめられていたはずだ。王族の範囲も,自ら制限しておれば,7月31日政府決定により国王,王妃,皇太子,皇太子妃,皇太后に限定されるといった屈辱をなめずに済んだ。政府決定の女王容認も同じこと。

国家理性に従い断固権力を行使する勇気もなければ,世俗の権力と富を放棄し国の象徴となる潔い志もない。こりゃ,ダメだ。

コイララ首相が8月6日,王制護持をまた力説した。国王というより,王制に象徴される既得権益を守るために他ならない。この形で王制が残っても,国王は有産特権階級に利用されるだけだ。

そうかといって,一発逆転,クーデターをやっても,国軍と組むにせよ人民解放軍と組むにせよ,国王が利用されることは目に見えている。

国王にとって最も賢明なのは,繰り返すが,一切の世俗権限,世俗財産を自ら放棄し,ネパール国とネパール人民の象徴になる,と宣言することだ。戦争放棄が日本国にとって,人間宣言が天皇にとって,最も現実的であったのと同じように,世俗断念宣言が,世俗国家ネパールで国王が生き残る最も現実的な方法である

「世俗断念が王制の条件」(2006/08/07)
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